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白髪染めの色は温泉やプールで抜ける?|出かける前と後のケア

白髪染めの色は温泉やプールで抜ける?|出かける前と後のケアの内容を示すアイソメトリック図解

温泉旅行から帰ってきた翌朝、あるいはプールに通い始めてしばらく経った頃に、「染めたばかりなのに色が抜けた気がする」と感じたことはありませんか。夏から秋にかけては、旅行や運動として、髪がふだんとは違う水にふれる機会が増える季節です。

温泉のお湯もプールの水も、家庭のシャワーの水とは含まれている成分が違います。白髪染めの色は、そうした環境の影響を受けて動きやすくなることがあります。この記事では、なぜ色が抜けたように見えるのか、出かける前と帰ってからにできることは何か、そして染めるタイミングをどう考えるかを、美容師の視点で整理します。

入る前に真水で濡らし、上がったらすぐに流す

温泉やプールで色が動きやすくなるのは、乾いた髪がその水を一気に吸い込んでしまうからです。逆にいえば、入る前にシャワーの真水で髪全体を濡らしておくだけで、後から触れる水を吸い込む量を抑えやすくなります。

そして上がったら、できるだけ早く真水で流すこと。髪に残った成分は、時間が経つほど落ちにくくなります。その日のうちにシャンプーまで済ませ、しっかり乾かすところまでを一続きのケアと考えてください。

特に気をつけたいのは、染めてから2〜3日以内に温泉やプールの予定が重なるときです。この時期は色が髪の内部に定着しきっていないため、同じ環境でも色の動き方が変わってきます。予定が分かっているなら、染める日そのものをずらすという選択肢もあります。

ここでお伝えしたいのは、特別な道具を買い足す必要はないということです。使うのは、いつものシャワーと、ふだんお使いのシャンプー・トリートメント、そしてドライヤーだけ。順番と時間の使い方を少し変えるだけで、髪の受ける負担は変わってきます。旅先で慌てないよう、出かける前に手順を頭に入れておくくらいの気軽さで十分です。

白髪染めの色を守る 温泉・プールの日の3ステップ|温泉やプールに入る日に、髪の色持ちのためにできる手順

なぜ温泉やプールで白髪染めの色が動きやすいのか

まず前提として、髪は水を含むとふくらみます。表面をおおっているキューティクル(うろこ状に重なった保護層)がわずかに開き、内部に入っている染料が外へ出やすい状態になります。これは家庭のシャワーでも起きていることで、白髪染めの色が少しずつ薄くなっていく理由のひとつです。

温泉やプールでは、そこにお湯や水そのものの成分が加わります。泉質に含まれる成分や消毒用の塩素は、髪の表面に作用して、色味が変わって見えたり、手ざわりが変わったりすることがあります。ふくらんで開いた状態の髪に、ふだんとは違う成分が長く触れ続ける——この組み合わせが、色の動きを大きくします。

温度も見逃せない要素です。熱いお湯に長く浸かるほど髪はやわらかくなり、色が流れ出やすくなります。湯船に髪の毛先を浸けたままにする、洗い場で髪を濡れたまま長時間そのままにする、といった時間の積み重ねも影響します。

さらに屋外のプールや海では、紫外線も重なります。濡れた髪は紫外線の影響を受けやすく、色味が明るく、赤みを帯びて見えることがあります。「温泉やプールの後に急に色が変わった」と感じるときは、ひとつの原因ではなく、水の成分・温度・紫外線がいくつも重なっていると考えたほうが実態に近いでしょう。

もうひとつ、白髪染めならではの事情もあります。白髪はもともと色素が抜けた状態の髪なので、そこに入れた染料が抜けていくと、変化が黒髪よりもはっきり見えます。黒髪の部分は色が少し抜けても地の色に支えられますが、白髪の部分は染料の減り方がそのまま明るさや赤みとして表れます。「顔まわりだけ色が浅くなった気がする」と感じやすいのは、その部分に白髪が集まっているためであることが少なくありません。

また、染めてからどのくらい経っているかによっても、感じ方は変わります。染めたての数日は色が濃く見えるため、そこから少し落ち着いただけでも「抜けた」と感じやすくなります。逆に、染めてから3週間ほど経った髪は、すでに色が落ち着いているぶん、温泉やプールによる変化は緩やかに感じられることもあります。同じ環境でも、染めてからの日数で受け止め方が変わるということです。

温泉・プール・海で、気をつけたいポイントは少しずつ違う

同じ「ふだんと違う水」でも、環境によって髪への作用は違います。それぞれの特徴を知っておくと、どこにひと手間をかければよいかが見えてきます。

温泉の場合は、泉質によって差が出ます。硫黄を含む湯や、いわゆる「美肌の湯」と呼ばれるアルカリ性の湯は、髪の表面に作用しやすく、上がった後にきしみを感じたり、色味が変わって見えたりすることがあります。すべての温泉が同じというわけではないので、「今回の湯は髪がきしみやすいな」と感じたら、その日は上がった後のケアを少していねいにする、という受け止め方で十分です。

プールの場合は、消毒に使われる塩素が中心になります。1回の利用で大きく変わるというより、通う頻度が高い方ほど蓄積として感じやすいのが特徴です。週に何度も泳ぐ習慣がある方は、毎回の「入る前に濡らす・上がったら流す」を習慣にできると、負担を抑えやすくなります。

海の場合は、塩分と強い紫外線、そして乾燥が同時に来ます。海水が乾くと髪の表面に塩分が残り、ごわつきの原因になります。海から上がった後にシャワーが使えるなら、真水で流しておくだけでも髪の状態はずいぶん違ってきます。潮風にあたっただけの日でも、髪には塩分が付いていますので、その日のうちに洗っておくと翌朝の手ざわりが違います。

もうひとつ意外と見落とされやすいのが、サウナや長めの入浴です。高温の環境に長くいると、髪は乾燥と熱の両方を受けます。サウナに入るときは髪をタオルで包む、湯船では毛先を湯に浸けないようにまとめておく——こうした小さな工夫の積み重ねが、旅行から帰った後の髪の状態を分けます。温泉旅館では入浴の回数そのものが増えがちなので、1回あたりの負担を軽くしておく意識があるとよいでしょう。

出かける前と、帰ってからのひと手間

出かける前にできることは、大きく3つです。ひとつめは、すでにお伝えした「乾いた髪で入らない」こと。シャワーの真水で全体を濡らしておくと、髪が含める水分の量には限りがあるため、その後に触れる水を吸い込む量を抑えやすくなります。

ふたつめは、洗い流さないトリートメントを薄くなじませておくこと。オイルやミルクを毛先中心に少量つけておくと、髪の表面が整い、水の影響を受けにくい状態をつくりやすくなります。つけすぎるとべたついてしまうので、量は少なめで構いません。

みっつめは、髪をまとめる、帽子やスイムキャップを使うといった物理的な工夫です。お湯や水に触れる面積そのものを減らせるので、実はいちばん確実な方法でもあります。髪が長い方は、ゆるくまとめておくだけでも毛先が湯に浸かる時間を減らせます。

帰ってからは、順番が大切です。真水で流す、その日のうちにぬるめのお湯でシャンプーする、トリートメントで表面を整える、タオルで押さえるように水気をとる、早めに乾かす——ここまでを一続きで行ってください。特に最後の「早めに乾かす」は忘れられがちですが、濡れたままの時間が長いほど髪はふくらんだ状態が続き、色も手ざわりも落ち着きにくくなります。

シャンプーのときは、ゴシゴシ洗いたくなる気持ちを少し抑えるのがコツです。塩素や塩分は、強く擦らなくてもぬるま湯でていねいにすすげば十分に落とせます。むしろ、ふくらんだ状態の髪を強く擦ると、表面が傷んで手ざわりが悪くなることがあります。指の腹で頭皮を洗い、髪は泡で包むようにする——ふだんの洗い方をていねいになぞるだけで構いません。

旅行のときに持っていくと安心なのは、小さなサイズの洗い流さないトリートメントと、髪をまとめるゴム、そして髪用に使えるタオルが1枚。旅館やホテルの備え付けのシャンプーが髪に合わないと感じたことがある方は、ふだん使っているものを小分けにして持っていくのもよい方法です。慣れた製品で洗えるだけで、帰ってからの髪の落ち着き方が違ってきます。

染めるタイミングと、美容室で伝えておきたいこと

旅行やプールの予定が先に決まっているなら、染める日を予定の「後」に置くのが、いちばん素直な考え方です。染めたての色を旅先で気にしながら過ごすより、帰ってから染めたほうが、色を長く楽しみやすくなります。

とはいえ、「旅行に行くからこそきれいにして出かけたい」という気持ちもよく分かります。その場合は、出発の2〜3日前までに染められるよう予約を取ってみてください。色が髪に落ち着くまでの時間を少しでも確保できると、同じ温泉に入っても色の動き方が変わってきます。

そして、予定そのものを美容師に伝えていただけると、できることが増えます。「来週末に温泉に行く」「週2回プールに通っている」——こうした情報があると、色味を少し濃いめに置いておく、退色したときの見え方まで考えて色を設計する、頭皮や髪の状態に合わせて薬剤を選ぶ、といった調整がしやすくなります。

白髪染めは、染めた瞬間の色だけでなく、次に染めるまでの数週間をどう過ごすかで印象が決まります。生活の予定を含めて相談していただくほど、その方に合った提案がしやすくなります。頭皮がしみやすい方、以前かぶれた経験がある方は、その点も合わせてお伝えください。低ジアミン・ノンジアミンなど、刺激を感じにくい方法を検討できる場合もあります。

夏から秋にかけて旅行が続く時期は、「毎回きっちり染める」より「この時期は少し余裕を持たせる」という考え方に切り替えるのもひとつです。根元の伸びが気になる場合は、全体を染めずに根元だけを整えるという方法もあります。予定が立て込んでいる時期にどこまで手をかけるかは、髪の状態と生活のリズムの両方を見て決めていくものです。

また、色が抜けてきたと感じたときに、あわてて市販の白髪染めを重ねてしまうと、色が濃く入りすぎたり、部分的にムラになったりすることがあります。次の来店まで少しつなぎたいというときは、カラートリートメントのような負担の軽い方法もありますので、どの程度まで自宅で対応してよいかを事前に聞いておくと安心です。旅行の予定を伝えるついでに確認しておくと、帰ってから迷わずに済みます。

白髪染めはいつ染める?予定に合わせた3つの考え方|温泉やプールの予定に合わせて白髪染めの日を決める考え方

旅先の楽しみと、染めたてのきれいを両立するために

温泉やプールを我慢する必要はありません。大切なのは、入る前に髪を真水で満たしておくこと、上がったらできるだけ早く流し、その日のうちに洗って乾かすこと。この2つを押さえておけば、白髪染めの色の動きはずいぶん穏やかになります。

そのうえで、染める日を予定の後にずらす、あるいは2〜3日の余裕を持たせる。この判断ができると、旅先での時間も、帰ってからの髪も、どちらも気持ちよく過ごせるはずです。色の抜け方が気になる、きしみが取れないといったお悩みがある方は、次に美容室へ行かれるときに、最近の生活の予定と合わせてご相談ください。

大事なポイント

Q.温泉に入ると、白髪染めの色は必ず落ちてしまうのでしょうか?
A.泉質や湯の温度、染めてからの日数によって変わるため、一律には言えません。硫黄を含む湯やアルカリ性の湯は髪の表面に作用しやすく、色味が変わって見えることがあります。ただ、髪を先に真水で濡らしておく、上がったら早めに流すといったひと手間で、色の動きを抑えやすくなります。
Q.染めた翌日に温泉へ行く予定があります。やめたほうがよいですか?
A.予定を変えるのが難しいことも多いと思います。その場合は、湯船に髪を浸けない、髪をゆるくまとめておく、上がったらすぐ真水で流す、といった工夫で負担を抑えやすくなります。染めてから2〜3日は色が定着しきっていない時期なので、いつもよりていねいに扱うつもりでお過ごしください。
Q.週に2回プールに通っています。白髪染めの頻度は変えたほうがよいですか?
A.頻度を無理に変えるより、まず塩素を髪に残さない習慣を整えるほうが現実的です。そのうえで色の抜け方が早いと感じる場合は、色味の選び方や薬剤の置き方で調整できることもあります。プールに通っている頻度を美容師に伝えていただけると、状態に合わせた提案がしやすくなります。
Q.温泉やプールの後に髪がきしむのですが、どうケアすればよいですか?
A.その日のうちにぬるめのお湯でシャンプーし、トリートメントで表面を整えてから、早めに乾かすところまでを一続きで行ってみてください。濡れたままの時間が長いほど髪はふくらんだ状態が続き、きしみを感じやすくなります。乾かした後に洗い流さないトリートメントを少量なじませるのもおすすめです。

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