鏡をのぞいたとき、眉毛の中に白い毛がきらっと光って見えて、ドキッとしたことはありませんか。髪の白髪は美容室で染めて整えていても、眉毛の白髪は「どうしたらいいのか分からない」とそのままにしている方は少なくありません。眉は顔の印象を大きく左右する場所なので、数本でも気になり始めると、メイクのたびに目がいってしまいますよね。

「髪の白髪染めが残っているから、眉にも使ってみようかしら」と考えたことがある方もいるかもしれません。ただ、眉毛の白髪は、髪と同じように考えないほうがよいポイントがいくつかあります。この記事では、眉毛にヘアカラー剤を使わないほうがよい理由と、メイクや手入れ、髪色とのバランスで眉の白髪を目立ちにくくする工夫を、美容師の立場から整理していきます。

眉の白髪は「染める」より「隠す・整える」で目立ちにくくする

先に要点をお伝えします。眉毛の白髪は、髪用の白髪染めで染めるのではなく、メイクで色をのせる、手入れで目立ちにくくする、髪色とのバランスを整える、という3つの方法を組み合わせて付き合っていくのが基本です。多くのヘアカラー剤には、使用上の注意として眉毛・まつ毛には使わないよう記載があります。眉は目のすぐ近くにあるため、薬剤が目に入ってしまうおそれがあるからです。

「染められないなら、どうしようもない」と感じるかもしれませんが、眉の白髪は髪の白髪に比べて本数が限られていることが多く、ちょっとした工夫で見え方が大きく変わります。アイブロウペンシルやパウダーで眉全体の色をととのえる、眉マスカラで白い毛に色をのせる、目立つ1本は根元近くで短く切るなど、無理なく続けられる方法がいくつもあります。

さらに見落とされがちなのが、髪の色との関係です。髪を明るめに染めているのに眉が濃く残っていたり、反対に髪を暗く染めて眉の白髪だけが浮いて見えたりすると、白髪そのものより「色のちぐはぐさ」が目立ってしまいます。髪の白髪染めの色を決めるときに、眉の色もあわせて考えておくと、顔まわり全体が自然にまとまりやすくなります。

眉毛の白髪を目立ちにくくする3つの方法|眉毛の白髪は髪用の白髪染めを使わず、メイク・手入れ・髪色とのバランスで整える

眉毛に髪用の白髪染めを使わないほうがよい理由

髪用のヘアカラー剤を眉毛に使わないほうがよい一番の理由は、目との距離です。白髪染めの薬剤は、塗っている最中や流すときに、どうしても肌や周りに広がりやすいものです。頭髪であれば、生え際に保護クリームを塗ったり、流すときに顔を上に向けたりして目に入りにくくする工夫ができますが、眉は目のすぐ上にあるため、その余裕がほとんどありません。

多くの酸化染毛剤(一般的な白髪染め)の説明書には、眉毛・まつ毛には使用しないよう書かれています。これは薬剤が目に入ってしまうおそれがあるためです。万が一、目に入ってしまったときの対処については白髪染めの薬剤が肌や目についたら|あわてないための対処の基本にまとめていますが、そもそも眉に使わないことが、一番の予防になります。

また、眉のまわりの肌は、頭皮に比べて薄くデリケートです。髪の白髪染めでは頭皮がしみなかった方でも、顔の肌では刺激を感じやすいことがあります。カラートリートメントやヘアマニキュアなど、比較的おだやかといわれる製品であっても、髪用として販売されているものは眉への使用を想定していないことが多いので、注意書きを確認しておくことが大切です。

「美容室で髪を染めるついでに、眉も染めてもらえないか」と相談される方もいます。ただ、ヘアカラー剤を眉に使うことは避けるのが基本のため、美容室でも眉を白髪染めで染める施術は行っていないところが多いです。そのかわり、髪の色と眉の見え方のバランスについては、カウンセリングで一緒に相談できます。

眉の白髪が目立ちやすい理由と、見え方のチェック

眉毛も髪と同じように、年齢とともに色をつくるはたらきがゆるやかになり、白い毛が混じってくることがあります。髪の白髪より遅れて気づく方が多いものの、40〜60代になると「眉にも白髪が出てきた」と感じる方は珍しくありません。

眉の白髪が目立ちやすいのには、いくつか理由があります。まず、眉は顔の中心に近く、人と話すときに自然と目に入る場所であること。次に、周りの眉毛が黒や濃い茶色のため、白い毛とのコントラストがはっきり出やすいこと。そして、白髪になった眉毛は、周りの毛より太く長く伸びたり、向きがそろわずにぴんと飛び出したりすることがあり、そのぶん光を受けて目立ちやすくなることです。

対策を考える前に、まず自分の眉の白髪がどんな状態かを見てみましょう。明るい場所で、手鏡を使って確認するのがおすすめです。白い毛が眉全体に散らばっているのか、眉尻や眉頭など一部に集まっているのか。長く飛び出している毛が多いのか、周りと同じ長さで混じっているのか。本数が数本なのか、全体の2〜3割ほどに増えてきているのか。この3つを見ておくと、自分に合う方法を選びやすくなります。

顔まわりの白髪が目立ちやすい理由については顔まわり・分け目の白髪が目立つ理由|40〜60代の付き合い方でも詳しく触れています。眉と生え際は近い場所にあるため、あわせて考えると顔まわり全体の印象を整えやすくなります。

眉の白髪を目立ちにくくするメイクの工夫

眉の白髪に色をのせる方法として、まず取り入れやすいのがメイクです。ここでは、ふだんのメイクで使えるアイテムを3つに分けて見ていきましょう。

1つめは、アイブロウペンシルです。白い毛がある部分のすき間を埋めるように、毛の流れに沿って1本ずつ描き足していくと、白髪が周りになじみやすくなります。ペンシルは細かい部分を描きやすいので、白髪が眉尻など一部に集まっている方に向いています。

2つめは、アイブロウパウダーです。眉全体にふんわりと色をのせることができるため、白髪が眉全体に散らばっている方や、眉が薄くなってきたと感じる方に使いやすいアイテムです。ブラシにとったら一度手の甲で量を調整し、眉頭は薄く、眉尻に向かって少しずつ濃くすると、自然な仕上がりになりやすくなります。

3つめは、眉マスカラです。白い毛そのものに色をつけられるため、ペンシルやパウダーだけでは白髪が透けてしまう方に向いています。眉の毛の流れに逆らうように一度塗ってから、流れに沿ってととのえると、根元までしっかり色がのりやすくなります。

おすすめの順番は、パウダーで全体の色をのせる、ペンシルで足りない部分を描き足す、最後に眉マスカラで白い毛に色をのせる、という流れです。すべてを使う必要はなく、白髪の本数や時間に合わせて、1〜2つを組み合わせるだけでも見え方は変わります。

白髪が増えてくると、眉を濃い色でしっかり描きたくなる方もいます。ただ、白い毛が多い部分に濃い色を重ねると、描いた線と白髪の差がかえって目立つことがあります。白髪の割合が多い方ほど、少し明るめの色を選び、薄く重ねて自然な濃さに近づけるほうが、白い毛がなじみやすくなります。色選びに迷ったときは、髪の色に近いものから試してみるのもひとつの方法です。

眉のメイクアイテムは、眉用として販売されているものを、説明書きに沿って使うことが大切です。肌に合わないと感じたときは使用を控え、落とすときはこすりすぎず、メイク落としでやさしく落としてください。

抜く・切る・残す|眉の白髪の手入れの考え方

1本だけ目立つ白髪を見つけると、つい抜きたくなるものです。ただ、毛を抜くときには毛穴まわりの肌にも力がかかります。眉は顔の中でも目に近く、皮膚がやわらかい場所なので、繰り返し抜いていると肌が赤くなったり、その部分の眉が薄く見えたりすることがあります。白髪を抜くことについての考え方は白髪は抜いてもいい?1本だけ目立つときの頭皮への負担と対処法でも紹介していますが、眉の場合も考え方は同じです。

おすすめは、眉用の小さなハサミで、白い毛を根元に近い位置から短く切る方法です。短くなった白い毛は周りの眉毛に隠れやすくなり、表面から見えにくくなります。特に、周りより長く飛び出している白髪は、切るだけで印象がぐっと変わることがあります。切るときは、明るい場所で手鏡を使い、1本ずつ確かめながら進めてください。

一方で、白髪の本数が増えてきている場合、すべてを短く切ってしまうと、眉全体が薄く見えることもあります。長く飛び出している毛だけを整え、周りと同じ長さの白髪は残して、メイクで色をのせるという使い分けも考えてみましょう。

眉の形そのものを整えたい方は、スクリューブラシで毛の流れをそろえ、形からはみ出た毛だけをカットするのが基本です。一度にたくさん切ると形が変わってしまうため、少しずつ様子を見ながら進めると安心です。

髪の白髪染めと眉の色をそろえる考え方

眉の白髪を目立ちにくくするうえで、意外と大きな役割を持つのが、髪の色とのバランスです。眉の色と髪の色がかけ離れていると、白髪そのものよりも、色の差が目立ってしまうことがあります。

たとえば、白髪をなじませるために髪を明るめのベージュ系に染めている方が、眉を真っ黒のペンシルで描いていると、眉だけが強く浮いて見えることがあります。反対に、髪を暗めのブラウンに染めている方の眉に白髪が多く残っていると、白い毛がよりはっきり見えます。一般的には、眉の色を髪の色と同じか、少し明るめにそろえると、顔まわりがやわらかくまとまりやすいといわれています。

髪の白髪染めの色を決めるときは、眉の色も一緒に考えておくと、メイクの色選びも迷いにくくなります。白髪の割合が増えてきて、髪を明るめの色で白髪ぼかしのように仕上げている方は、眉も明るめのブラウンやグレージュ系のアイテムを選ぶと、全体がなじみやすくなることがあります。髪の明るさや色みの選び方は白髪染めで暗く老けて見える方へ|40〜60代の明るさ・色選びのコツや白髪染めの色みの選び方|アッシュ・ベージュ・マットの違いと伝え方でも紹介しています。

美容室で髪色を相談するときは、「眉にも白髪が出てきて、眉の色とのバランスが気になる」と伝えてみてください。眉の見え方を踏まえたうえで、髪の明るさや色みを提案してもらいやすくなります。ふだん使っているアイブロウの色を伝えておくのもよい方法です。

眉毛の白髪の状態に合わせた選び方|眉毛の白髪の本数や散らばり方に合わせて、眉のメイクと手入れを選ぶ目安

眉と髪、顔まわり全体で白髪となじませる

眉毛の白髪は、髪と同じように白髪染めで染めるのではなく、メイクで色をのせる、手入れで目立ちにくくする、髪色とのバランスを整える、という方法を組み合わせて付き合っていくのが基本です。ヘアカラー剤の多くは眉毛・まつ毛への使用を避けるよう注意書きがあり、目に近い眉には使わないことが、何よりの安心につながります。ペンシルやパウダー、眉マスカラを白髪の状態に合わせて使い分け、飛び出した白い毛は抜かずに根元近くで短く切ると、無理なく目立ちにくくできます。

顔の印象は、眉と生え際、髪の色がひとつにまとまることで自然に見えやすくなります。三島市や沼津市の周辺で白髪染めの色選びに迷っている方も、髪の白髪だけでなく眉の見え方まで含めて相談してみると、仕上がりのイメージがそろいやすくなります。眉と髪の色のバランスが気になる方は、髪色を決めるときに美容師にご相談ください。