40代、50代と年齢を重ねるうちに、トップがぺたんとしてきた、朝のセットで思うようにふんわりしない——そんな変化をきっかけに「パーマでボリュームを出したい」と考える方が増えてきます。
一方で、白髪染めは数週間ごとに続けている。この二つを同時にしてよいのか、どちらを先にするのかと、迷ってしまう方は少なくありません。
美容室でも「白髪染めをしているけれど、パーマもかけられますか」というご相談は本当によくいただきます。何も考えずに重ねるのと、順番と間隔を組み立てて重ねるのとでは、仕上がりも数か月後の髪の状態も変わってきます。
この記事では、その考え方を美容師の視点で整理してお伝えします。
パーマが先、白髪染めが後。同じ日は避けて、数日から1〜2週間あける
白髪染めとパーマは、どちらかをあきらめるものではなく、順番と間隔を組み立てれば両立しやすくなります。
- 同時(同じ日):負担が一度に集中しやすいため、髪と頭皮の状態を見て、分けたほうがよいかを美容師と決める
- 順番:パーマを先、白髪染めを後にする流れが選ばれることが多い
- 間隔:数日から1〜2週間ほどあけると、髪が落ち着いた状態で次の施術を受けやすい
- 根元の白髪が気になるときは、カラーを先にして、パーマは次の来店に回す選び方もある
白髪染めとパーマは同時にできる?どっちが先かの答え
「同時にできるか」「どちらが先か」「どのくらいあけるか」は、次の表のように整理できます。
| 組み立て方 | 考え方 |
|---|---|
| 同じ日にまとめる | 負担が一度に集中しやすい。髪と頭皮の状態を見て、同日でも進めやすいかを相談して決める |
| パーマ → 白髪染め | 選ばれることが多い流れ。パーマ剤で色味が動くことがあるため、あとから色を入れる。間は数日から1〜2週間 |
| 白髪染め → パーマ | 根元の白髪が気になるときの選び方。パーマは次の来店に回す。カラー直後のパーマは、かかり方が思ったより出ないことがある |
同時(同じ日)にできる?
時間や通う回数の都合で、同じ日を希望される方は多くいらっしゃいます。髪の状態を見たうえで、同日でも進めやすい場合もあります。
ただ、基本の考え方は、二つを同じ日にまとめず、時間をあけて負担を分散させることです。二回に分けたほうが、結果的に仕上がりに満足できるケースは多いものです。
どっちが先がよい?
一般的には、パーマを先にかけてから白髪染めを行う流れが選ばれることが多くなります。パーマ剤は髪の内部に働きかける薬剤で、先に染めた色味が動いてしまうことがあるためです。
逆に、根元の白髪がどうしても気になるタイミングであれば、カラーを優先して、パーマは次の来店に回すという組み立て方もあります。
どちらが正しいというより、今いちばん気になっていることに合わせて決めていくものです。
間隔はどのくらいあける?
パーマと白髪染めのあいだは、数日から1〜2週間ほどあけると、髪が落ち着いた状態で次の施術を受けやすくなります。 忙しくてなかなか来店できない方ほど一度にまとめたくなりますが、間隔の考え方は髪の状態によって変わります。気になるときは美容師にお尋ねください。

白髪染めをするとパーマはとれる?重なったとき髪と頭皮に起きること
どちらも髪の内部に働きかける施術
白髪染めとパーマは、どちらも髪の表面を覆うキューティクルをいったん開いて、内部に薬剤を届ける施術です。目的はまったく違いますが、「髪の内部にアプローチする」という点は共通しています。
だからこそ、短い期間に続けて行うと、髪が乾燥を感じやすくなったり、手触りが変わったように感じられたりすることがあります。
白髪染めは、髪の内部に色素を定着させて白い髪を目立たなくする施術です。根元までていねいに薬剤を塗るため、頭皮に薬剤が触れる時間もそれなりに生まれます。
一方パーマは、髪の中の結合を一度ゆるめて形を変え、もう一度固定する工程を踏みます。髪の形そのものを組み替えるので、髪の状態によってはかかり方に差が出やすい施術でもあります。
近い時期に重なったときに起きること
「白髪染めをするとパーマがとれる」と心配される方もいます。一度にすべてとれてしまうとは限りませんが、二つが近い時期に重なると髪の内部が続けて動くため、カールの出方や持ちに影響が出ることがあります。
たとえば、パーマ後にカラーの色味が動いて退色を早く感じたり、カラー直後のパーマでかかり方が思ったより出なかったりします。
頭皮の側から見ても、性質の違う薬剤が短期間に続けて触れるため、しみやすい方はいつもより刺激を感じやすくなる場合があります。
根元と毛先で状態が違う
髪の場所によっても状態は違います。根元に近い部分は生えてきたばかりで比較的元気ですが、毛先は何年もカラーやドライヤーの熱を受け続けてきた部分です。
パーマのかかり方が中間から毛先で不揃いに感じられたり、カラーの色が毛先だけ早く抜けたように見えたりするのは、この差が出ているケースが少なくありません。
髪全体をひとまとめに判断せず、部分ごとの状態を見ながら進め方を決めていくことが大切です。
大切なのは、これらを「絶対にしてはいけないこと」として避けるのではなく、間隔・順番・薬剤の選び方でやわらげられる部分がある、と知っておくことです。
条件を一つずつ整えることで、感じ方は変えやすくなります。
間隔と順番の組み立て方|相談前に整理しておくこと
髪と頭皮の余力を確認する
もっとも土台になるのが、今の髪と頭皮に「どのくらい余力があるか」を確認することです。同じ40代・50代でも、カラーの周期、これまでの施術履歴、髪の細さや乾燥の具合は一人ひとり違います。
予定を先に決めてから髪を合わせるのではなく、髪の状態を見てから予定を組み立てる。この順番で考えると、無理のない両立がしやすくなります。
相談前に整理しておきたいこと
年間の流れで組み立てておくと、相談がスムーズになります。
相談前に整理しておきたいこと
- 白髪染めはおおよそ何週間ごとに来ているか
- パーマをかけたい時期(イベント前・季節の変わり目など)はいつか
- 直前に受けた施術は何で、いつだったか
- 髪や頭皮で気になっていること(乾燥・しみやすさ・かかりにくさ)
こうした情報が揃っていると、美容師の側も「今回はどちらを優先し、次をいつにするか」を提案しやすくなります。情報がないまま当日決めようとすると、その場の希望だけで判断することになり、髪の余力を見落としてしまうことがあります。
施術のあいだの1〜2週間の過ごし方
間にあける期間の過ごし方も、次の施術の仕上がりに関わってきます。髪のうるおいを補うことを意識しておくと、次の薬剤が入ったときのムラを感じにくくなることがあります。
洗い流さないトリートメントを毛先中心に使う、熱いお湯での洗髪を控える、ドライヤーの熱を近づけすぎないといった、いつものケアを少しだけていねいにするだけで十分です。
「次の施術に向けて髪を休ませる期間」と捉えておくと、二回に分けることの意味も感じやすくなります。
ボリューム不足は、パーマだけが答えではない
ボリュームが出にくくなる背景
年齢とともにボリュームが出にくくなる背景には、いくつかの変化が重なっています。
- 髪の細さ:髪一本一本が細くなると、根元で立ち上がる力が弱く、同じ本数でもトップがつぶれて見えやすくなります
- うねりの変化:まっすぐだった髪にゆるいうねりが出ると、まとまりにくさや広がりを感じやすくなります
- 分け目の癖:毎日同じところで分けていると、髪が同じ方向に倒れる癖がつき、その部分だけ立ち上がりにくくなります
「地肌が目立つようになった」と感じる原因が、髪の量そのものではなく、倒れ方にあることも珍しくありません。パーマは根元付近に動きをつけたり、毛先にカールを足したりできるため、ボリューム不足の悩みと相性がよい方法のひとつです。
まずカットと乾かし方を見直す
実際には、カットの設計を変えるだけで立ち上がりの見え方が大きく変わることもあります。トップに軽さを出す、レイヤーの入れ方を調整する、顔まわりの長さを見直すといった工夫は、薬剤を使わずにシルエットを整えられる方法です。
毎日の乾かし方も効いてきます。根元を起こすように乾かす、分け目をいつもと少しずらす、髪が完全に乾ききる直前に手を入れて形を決める。
こうした小さな習慣だけでも、朝のつぶれ方は変わりやすくなります。頭皮環境を整えるサポートとして、乾燥やべたつきが気になるときにシャンプーやケアの内容を見直すことも、土台づくりに役立ちます。
それでも物足りなければパーマを検討する
そのうえで物足りないと感じるなら、パーマを検討する。この順番で考えると、「とりあえずパーマ」で薬剤を重ねすぎることを避けやすくなります。
朝のセットに時間をかけられない方や、乾かすだけである程度形になってほしい方にとっては、パーマが暮らしに合っていることもあります。
髪の状態と生活の両方に合う選び方を探していくのが現実的です。

美容室で相談するときに伝えてほしいこと
これまでの経過を伝える
白髪染めとパーマの両立を相談するときは、仕上がりの希望だけでなく、これまでの経過を伝えていただけると提案の精度が上がります。
特に、直近のカラーがいつだったか、市販の白髪染めを使ったことがあるか、以前パーマがかかりにくかった経験があるかといった情報は、薬剤や進め方を決める大きな手がかりになります。
パーマがかかりにくくなったと感じる方は、40〜60代でパーマがかかりにくい方へ|髪質変化との付き合い方もあわせてご覧ください。
頭皮の状態も遠慮なく
頭皮の状態も、遠慮なく伝えてください。白髪染めでしみた経験がある、かゆみが出やすい、季節によって乾燥するといったことは、見ただけでは分からない部分です。
低ジアミン・ノンジアミンなど負担を抑えやすい薬剤の選択肢や、頭皮に薬剤をつけにくい塗り方も含めて、状態に合わせて提案できます。
三島市周辺で美容室を探している方も、メニュー名だけで選ぶより、カウンセリングにきちんと時間を使ってくれるかどうかを見ておくと安心です。
髪の体力に合わせて、無理のない組み立てを
白髪染めとパーマは、どちらかをあきらめなければならないものではありません。同じ日にまとめず間隔をあける、パーマを先にして白髪染めを後に回す、そして今の髪と頭皮にどのくらい余力があるかを見てから予定を決める。
この三つを押さえるだけでも、両立はぐっとしやすくなります。
ボリュームの悩みに対する答えは、パーマだけではありません。カットの設計、毎日の乾かし方、ケアの見直しも並べたうえで、今の自分に合うものを選べば十分です。
年齢とともに髪が変わっていくのは自然なことなので、そのときの髪の体力に合わせて組み立て直していきましょう。迷ったときは、これまでのカラー履歴と気になっている点を持って、美容師にご相談ください。
この記事のまとめ
- 白髪染めとパーマは、同じ日にまとめず、数日から1〜2週間あけると両立しやすい
- 順番はパーマを先に、白髪染めを後にする流れが選ばれることが多い
- 今の髪と頭皮の余力を見てから、予定を組み立てる
- ボリュームの悩みは、カットや乾かし方など、パーマ以外の選択肢も並べて選ぶ




