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ヘッドスパで髪が抜けるのが心配な方へ|抜け毛の見方と受け方の目安

ヘッドスパで髪が抜けるのが心配な方へ|抜け毛の見方と受け方の目安の内容を示すアイソメトリック図解

排水口にたまった髪を見て、思わず手が止まった。ヘッドスパを受けている最中に、流された髪が目に入ってどきりとした——40〜60代のお客様から、こうしたお話をよくうかがいます。気持ちよかったはずの時間なのに、帰り道でずっと気になってしまった、という方も少なくありません。

髪が抜けること自体は、誰にでも毎日起きていることです。それでも不安になるのは、ふだんは分散していて目に入らないものが、一か所に集まって見えるからです。この記事では、抜けた髪をどう見れば落ち着いて判断できるのか、ヘッドスパのときにまとまって見える理由は何か、そして美容室ではなく医療機関に相談したほうがよいのはどんなときかを、美容師の視点で順に整理してお伝えします。

抜けた本数ではなく、抜けた髪の太さと長さを見ます

先に、いちばんお伝えしたいことを書きます。抜けた髪を見て不安になったときは、何本抜けたかを数えるより、どんな髪が抜けたかを見るほうが、状態を落ち着いて判断できます。

見るところは二つです。ひとつは太さ。まわりに生えている髪と同じくらいの太さがあるなら、伸びきったうえで役目を終えて落ちた髪と考えやすくなります。もうひとつは長さ。肩まである髪の方なら、抜けた髪も肩ほどの長さがあるかどうかです。長く育ちきった髪が落ちているのは、生えかわりの流れのなかで起きていることです。

反対に、気にかけていただきたいのは、細くて短い髪ばかりが目立つときです。本来なら長く伸びていくはずの髪が、途中で役目を終えてしまっている可能性があるためです。本数は日によっても洗い方によっても変わりますが、太さと長さの傾向は、数日から数週間見ていると変化がつかみやすくなります。数えて一喜一憂するより、こちらのほうがずっと手がかりになります。

抜けた髪を見るときの3つの手がかり|抜けた髪は本数を数えるより、太さ・長さ・頭皮の様子の順に確かめる

髪には生えかわりの周期があります

なぜ太さと長さが手がかりになるのか。それは、髪が一定の周期で生えかわっているからです。

髪は、伸びていく時期・伸びるのをやめる時期・抜けるのを待つ時期を、一本ずつ別々のタイミングで繰り返しています。頭全体で見れば、いま伸びている髪と、そろそろ落ちる準備ができている髪が、常に混ざっている状態です。この周期は年単位の長さがあると言われており、だからこそ、腰まで伸びる方もいれば、ある長さで止まったように感じる方もいらっしゃいます。

一日に自然に落ちる髪は、一般的に五十本から百本ほどと言われています。ただしこれは平均的な目安で、髪の量や太さ、洗う頻度によって変わります。毎日洗う方と二日に一度の方では、一回のシャンプーで落ちる量が違って当然です。二日ぶんがまとまって落ちれば、単純に倍近く見えることもあります。

もうひとつ知っておいていただきたいのが、季節による変わり方です。夏の終わりから秋にかけて、抜ける量が増えたと感じる方は毎年いらっしゃいます。夏のあいだに受けた紫外線や汗、皮脂の影響が、少し遅れて出てくると考えられています。この時期の変化については、夏の終わりに抜け毛が増えたと感じる方へ|秋までの頭皮の整え方でも詳しく触れていますので、今の季節に気になっている方はあわせてご覧ください。

季節のほかに、体調や生活の変わり目でも一時的に増えたと感じることがあります。強い疲れが続いた時期、食事や睡眠のリズムが乱れた時期、体調を大きく崩したあとなどに、少し遅れて髪の量の変化として現れることがあると言われています。この場合、髪だけを見て答えを探そうとすると行き止まりになりやすいものです。「そういえばあの頃は忙しかった」と思い当たることがないか、少し時間をさかのぼって振り返ってみると、見通しが立ちやすくなります。

ヘッドスパのときに、まとまって落ちて見える理由

生えかわりの周期がわかると、施術のときに多く見える理由も見えてきます。理由は大きく三つあります。

ひとつめは、頭皮を動かすことで、落ちる準備ができていた髪がまとめて外れることです。ヘッドスパでは指の腹で頭皮全体を動かしていきます。すでに根元から離れかけていた髪は、その動きで一度に外れます。数日かけてご自宅で少しずつ落ちるはずだったものが、その場に集まって見えている状態です。ヘッドスパが頭皮に何をしているのかは、ヘッドスパは頭皮に何をする?仕組みと自分に合う選び方で整理しています。

ふたつめは、流されて一か所に集まることです。ご自宅では、抜けた髪はブラシに残ったり、枕や服についたり、床に落ちたりと分散します。ところが施術では、洗い流しの水と一緒にシャンプー台の一点へ集まります。同じ量でも、集まって見えれば多く感じるのが自然です。

みっつめは、それまでにたまっていた分が一度に落ちることです。髪をまとめている時間が長い方や、ブラッシングの回数が少ない方は、すでに抜けた髪が地肌の近くに引っかかったまま残っていることがあります。それが施術で一度に流れると、その日に抜けたように見えます。実際には、数日分がまとめて出てきているだけ、ということも珍しくありません。

つまり、施術の最中に髪が落ちること自体は、多くの方に起きています。そのうえで、落ちた髪の太さと長さが今までと変わっていないのであれば、周期のなかで起きていることと考えて差し支えありません。それでも気になるときは、その場で担当の美容師に見てもらうのがいちばん早い解決になります。目の前の髪と頭皮を見ながらお答えできますので、遠慮なく声をかけてください。

抜けた髪より、頭皮の様子のほうが大切なことがあります

髪ばかりを見ていると見落としやすいのですが、判断のうえでは頭皮の様子のほうが大切になる場面があります。次のような変化があるときは、手入れの範囲を超えていることがあります。

頭皮に赤みやかゆみが続いているとき。洗ったあと一時的にかゆく感じるのとは違い、何日も引かない場合や、赤みをともなう場合は注意が必要です。頭皮の乾燥やかゆみが気になる方は、頭皮の乾燥・かゆみ・フケが気になる方へ|40〜60代の頭皮ケアもご参照ください。

押すと痛い、じくじくしている、湿疹が出ているとき。この状態でヘッドスパを受けると、刺激が加わってかえって負担になります。落ち着くまでは施術を控え、皮膚科などの医療機関にご相談ください。

円形に、あるいは一部だけごっそり抜けているとき。全体的に少しずつ変わっていくのとは様子が違います。こうした場合は、早めに医療機関に相談されるほうが確実です。

抜ける量が急に増え、何週間も戻らないとき。季節の変わり目や体調の波で一時的に増えることはありますが、期間が長く続く場合は、髪以外の要因が関わっていることもあります。

美容師がお伝えできるのは、髪の状態と頭皮の見え方までです。原因を診断することはできませんし、してはいけない領域でもあります。ただ、「これは様子を見てよさそうか、それとも相談したほうがよさそうか」という入り口の整理であればお手伝いできます。抜け毛そのものの原因を広く知りたい方は、抜け毛が増えたと感じる方へ|40〜60代の原因の見極めと頭皮ケアもあわせてご覧ください。

気になる時期に、ヘッドスパをどう受けるか

抜け毛が気になっている時期は、ヘッドスパを避けたほうがよいのでしょうか。頭皮に赤みや傷、湿疹などがない限り、控えなければいけないものではありません。そのうえで、受け方を少し調整しておくと安心です。

まず、予約のときや受ける前に、気になっていることを伝えてください。 「最近抜ける量が増えた気がする」「洗うときに引っかかる感じがある」といった言葉で十分です。これがわかっていれば、力の入れ方や使う薬剤、流す時間を状態に合わせて選べます。何も言わずに受けて、あとから不安になるより、先にお伝えいただくほうがずっと楽になります。

次に、強さは遠慮せず調整してもらってください。 気持ちよさと強さは比例しません。強くもみほぐしたほうが効くように感じるかもしれませんが、頭皮が敏感になっている時期は、やさしく動かすほうが負担になりにくい場合があります。途中で「もう少し弱く」とお伝えいただいて構いませんし、それで内容が物足りなくなることもありません。

頻度についても、詰めすぎないほうが落ち着いて経過を見られます。 気になるからと間隔を極端に短くすると、変化が施術によるものか、季節や体調によるものかがわからなくなります。ご自分に合う間隔の考え方は、ヘッドスパはどのくらいの頻度がよい?初めての受け方と間隔の目安にまとめています。

そして、ご自宅での洗い方も一緒に見直してみてください。 抜けるのが怖くて洗う回数を減らしたり、力を抜きすぎてすすぎが足りなくなったりすると、頭皮に残った汚れがかえって負担になることがあります。爪を立てずに指の腹で、すすぎは思っているより長めに。基本の手順は40〜60代の正しいシャンプーの仕方|頭皮と髪を守る洗い方の基本で整理しています。

受けたあとに気づいたことを覚えておいて、次の来店のときに伝えていただけると、さらに合わせやすくなります。翌日の頭皮がすっきりしていたのか、それとも乾いた感じがしたのか。抜ける量に変化を感じたのか、変わらなかったのか。どれも小さなことのようですが、次に力の強さや使うものを選ぶときの手がかりになります。うまく言葉にできなくても構いません。「前回のあと、なんとなくつっぱる感じがした」という程度でも、こちらでは十分に受け取れます。

気になる時期のヘッドスパの受け方3つ|抜け毛が気になる時期も、伝え方と強さ・間隔を合わせれば頭皮ケアは続けられる

不安なまま数えるより、髪の質と頭皮の様子を手がかりに

抜けた髪を見て不安になったときは、本数を数えるのではなく、抜けた髪の太さと長さを見てみてください。まわりの髪と変わらない太さ・長さであれば、生えかわりの流れのなかで落ちたものと考えやすくなります。ヘッドスパの最中に多く見えるのは、落ちる準備ができていた髪が頭皮を動かしたことでまとまって外れ、洗い流しの水と一緒に一か所へ集まるためです。

そのうえで、細く短い髪が目立つようになってきたとき、頭皮に赤みや痛み、湿疹があるとき、一部だけごっそり抜けているとき、量の変化が何週間も戻らないときは、様子を見るより医療機関にご相談ください。髪と頭皮の変化は、季節や体調とも重なって現れます。ひとりで抱えて数え続けるより、見てもらったほうが早く整理がつくことのほうが多いものです。

気になる時期でも、伝えたうえで強さと間隔を合わせれば、ヘッドスパは頭皮を整える時間として続けていただけます。どこに相談すればよいか迷う段階でも構いませんので、今の髪や頭皮で気になっていることがあれば、まずはLINEでお気軽にご相談ください。

大事なポイント

Q.ヘッドスパを受けると、抜け毛が増えることはありますか?
A.施術の最中に髪が落ちること自体は多くの方に起こります。ただ、それは頭皮を動かしたことで、すでに抜ける段階に入っていた髪がまとまって落ちている場合が多いと考えられています。ご自宅でも数日かけて少しずつ落ちていたはずのものが、洗い流しの水と一緒に一度に見えるため、量が多く感じられます。とはいえ感じ方には個人差がありますので、いつもと違うと感じたときは、その場で担当の美容師にお伝えいただくのがいちばん確かです。
Q.施術中に抜けた髪が多く見えました。どのくらいなら様子を見てよいですか?
A.本数で線を引くことは難しく、太さと長さのほうが手がかりになります。もともと生えていた髪と同じくらいの太さ・長さの髪であれば、生えかわりの周期のなかで落ちたものと考えやすくなります。反対に、細くて短い髪ばかりが目立つときや、以前と比べて明らかに増えたと感じる状態が何週間も続くときは、様子を見るより一度相談されるほうが安心です。
Q.抜け毛が気になる時期は、ヘッドスパを控えたほうがよいですか?
A.頭皮に赤みやかゆみ、傷、湿疹などがある場合は、その状態が落ち着くまで控えていただくのが基本です。そうした症状がなく、抜ける量が気になるという段階であれば、控えなければいけないものではありません。ただし、力の強さや使う薬剤は状態に合わせて調整したほうがよいので、予約のときや受ける前に「抜け毛が気になっている」と伝えていただけると、内容を合わせやすくなります。
Q.白髪染めと同じ日にヘッドスパを受けるとき、気をつけることはありますか?
A.頭皮に薬剤が触れた直後は敏感になっていることがあるため、同じ日に組み合わせる場合は順番と間隔の取り方が変わってきます。ヒリつきを感じた日は、その日のうちに強めのマッサージを重ねないほうが落ち着いて過ごせます。組み合わせ方については、白髪染めとヘッドスパを同じ日に受けるときのコラムでも整理していますので、あわせてご覧ください。
Q.美容室ではなく、病院に相談したほうがよいのはどんなときですか?
A.頭皮に湿疹や強い痛み、じくじくした部分があるとき、円形にごっそりと抜けている部分があるとき、抜ける量が急に増えて何週間も戻らないときは、皮膚科などの医療機関にご相談ください。美容室でお伝えできるのは髪の状態や頭皮の見え方までで、原因を診断することはできません。どちらに相談すればよいか迷う段階での整理役としては、遠慮なくお使いいただければと思います。

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